熟成ワインを、いちばんおいしく飲むために。開け方・注ぎ方と、30年もののボルドー
結論から言うと、熟成ワインは「扱い方」で味わいが大きく変わります。飲む数日前からボトルを立てて澱(おり)を沈め、コルクは優しく抜き、澱を舞わせないよう静かに注ぐ。この3つを押さえるだけで、長い年月が育てた香りをまるごと楽しめます。

年代物のワインを開けるとき、少し緊張しますよね。「せっかくの一本、澱で濁ってしまわないか」「香りが開かなかったらどうしよう」。当店でも、熟成ワインをお求めのお客様からよくご相談をいただきます。じつは、こわがらなくても大丈夫。ほんの少しの下準備で、熟成ワインはぐっと表情豊かになります。
01熟成ワインは、何がそんなに違う?
ワインは瓶の中でゆっくりと熟成し、香りと味わいを変えていきます。若いうちは果実やハーブの生き生きとした香りが主役ですが、時間を重ねると、スパイスやきのこ、ドライフルーツ、はちみつのような、深く複雑なニュアンスが生まれます。赤ワインなら、若い頃に感じた渋み(タンニン)の角がとれ、シルクのようになめらかな口当たりに変わっていきます。
若いワイン
果実・花・ハーブの華やかな香り。タンニンはくっきりと力強く、フレッシュな印象。
熟成ワイン
スパイスや枯葉、ドライフルーツの複雑な香り。渋みは溶け込み、まろやかで奥行きのある味わいに。
この「変化」こそが熟成ワインの醍醐味です。同じ造り手のワインでも、若いうちと年を重ねてからでは、まるで別の一本のように感じられます。

02おいしく飲むための3ステップ
熟成ワインには、瓶の底に「澱」と呼ばれる沈殿物ができています。これはワインが自然に熟成した証で、体に害はありませんが、口に含むとザラつきや苦みを感じることがあります。おいしくいただくコツは、この澱をグラスに入れないこと。手順はとてもシンプルです。
立てて澱を沈める
飲む数日前からボトルを立てて置き、澱を底に落ち着かせます。
コルクは優しく
熟成でもろくなったコルクは折れやすいので、あわてずゆっくり抜きます。
静かに注ぐ
澱が舞い上がらないよう、そっと静かにグラスへ。最後の一口は残す気持ちで。
03飲みごろの温度は「少し高め」が目安
キリッと冷やすのがおいしい白ワインに対し、熟成した赤ワインは少し高めの温度のほうが香りが開きます。目安は16〜18℃ほど。冷やしすぎると、せっかくの複雑な香りが閉じてしまいます。夏場は軽く冷やしてから、少し時間をかけて温度を戻していくと、香りがふわりと立ち上がってきます。

04住田屋の熟成赤ワイン3選
住田屋では、20年・30年ものの熟成赤ワインをお取り扱いしていて、記念日の一本として毎年ご好評をいただいています。今回は、手に取りやすい一本から、30年を超えるヴィンテージまで、3本をご紹介します。
ジャン・シャルル・ルクイエ ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2001
はじめての熟成ワインにまずは気軽に熟成ワインを試したい方へ。古酒専門のネゴシアンが手がけた、25年の歳月を重ねたブルゴーニュのピノ・ノワールです。熟成による、なめらかでエレガントな味わいを、手に取りやすい価格で楽しめます。「熟成ワインってどんな味?」の入り口にぴったりの一本です。
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シャトー・レコンブ 1995|31年熟成ボルドー赤ワイン
優良年ヴィンテージボルドーの優良年として知られる1995年のヴィンテージ。メルローを主体に、30年の時をかけて円熟した、深みのある味わいが魅力です。生まれ年のワインを探している方や、特別な日の食卓に。時の重なりをゆっくり味わいたい一本です。
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シャトー・テルトル・ド・シベル 1994|32年熟成ボルドー赤ワイン
記念日・贈り物にボルドー・コート・ド・ブールから届いた、32年熟成の古酒。長い年月を経たワインだけがまとう、複雑で穏やかな香りと、まろやかな口当たりが楽しめます。大切な記念日や、生まれ年・節目のお祝いの贈り物として、忘れられない一本になります。
商品ページを見る →※価格・在庫は各商品ページでご確認ください。
05よくある質問
- 澱(おり)は飲んでも大丈夫ですか?
- 体に害はありません。ワインが自然に熟成した証です。ただし口当たりがザラついたり、苦みを感じたりすることがあるので、グラスに入らないよう静かに注ぐのがおすすめです。ボトルを数日前から立てておくと、澱が底に沈んで注ぎやすくなります。
- デカンタージュは必ず必要ですか?
- 必須ではありません。澱を分けたいときには有効ですが、繊細な熟成ワインは空気に触れて香りが飛びやすいので、長時間おくのは避けたほうが安心です。飲む直前にそっと移すか、そのままグラスで少しずつ開かせて楽しむのもおすすめです。
- 熟成ワインの飲みごろはどう見極めますか?
- 造り手やヴィンテージによって飲みごろは異なります。当店では、すでに飲みごろを迎えたヴィンテージを厳選してご用意していますので、届いてすぐお楽しみいただけます。迷ったときは、お気軽にご相談ください。
熟成ワインは、時間という贈り物を味わうお酒です。少しの下準備で、その真価はぐっと引き立ちます。生まれ年の一本探しや、記念日の贈り物のご相談も、住田屋までお気軽にどうぞ。(文・廣中ようこ)
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